微笑みの国と呼ばれる南国の温かな地域の1つがタイです。親日の国であり、おおらかで物価も日本よりも低いために海外旅行先としてとても人気ですし、日本企業が多く進出しており、自動車生産大国でもあります。
そんなタイの魅力は、食事にあります。タイ料理は、実にバラエティ豊かであり、どれを食べてもおいしいと思うほどです。
また、タイの食べ物をどれくらいご存知でしょうか?
タイの料理というとスパイシーなものとかパクチーなどちょっとクセのあるものなど、身近に感じる料理がすぐに思い浮かばないという方も多いかと思います。
主食は日本と同じ米ですが、タイのお米は日本のお米と違って細長くてパラパラとしているインディカ種が主流です。
これからご紹介する食べ物23選ははタイで非常に有名でポピュラーなものばかりです。
タイで有名な「米料理」
タイの主食はインディカ米です。パラっとした感じで、ピラフやカレー、パエリアなどに合います。
特にジャスミンライスはタイで最高品質の米と言われています。
ガパオ
タイを代表する料理の1つであるガパオ(またはガパオライス)は、定番メニューであり、どこのレストランにもあるほどメジャーです。
コンビニやチェーンのお弁当屋さんでもメニューにあるくらい、世界的に広まっている料理です。
「ガパオ」はバジルという意味であり、ハーブの名前です。タイはハーブを使った料理がとても多いですが、バジルを使って炒める料理ということです。とはいえ日本でよく使われているバジルとは少し種類が違い、それほど香りがきつくないので、違和感なく食べることができます。
このガパオですが、豚のひき肉を入れて、バジル、そしてチリやトウガラシを少々、その他ナンプラーや砂糖などで味付けしつつ炒める料理であり、タイライスの上に目玉焼きを載せて出されることが多いです。
かなりおいしいですし、少し辛いと感じることもありますが、その辛さが食欲を促進しますし、辛いと感じた時に、生のキュウリがあるので、それを食べてバランスを取ることもできます。50-60バーツほどで食べることができ、ボリュームも十分に満足ができるタイのローカル料理であり、日本の定食のような雰囲気があります。
屋台やレストランなど様々なところで提供されており、各店独自の味付けで人気を競っているようです。
ガパオライスは日本特有ともいえる料理で、本場タイではガパオ(ホーリーバジル)と肉を一緒に炒めた料理が「パットガパオガイ」と呼ばれて広く食されています。
生のホーリーバジルを使ったこの料理は、バジルの独特なワイルドな香りにソースのコクが相まって、ご飯がいくらでも進みそうです。
日本ではこのバジルがあまり手に入らないので、やはり本場の味を求める方は現地で食べてみるのが一番ですね。
ただし、現地ではバジルの葉を入れない、入れても少しだけという店もあります。そのような店は2回目は避けた方がいいでしょう。
「ガパオライス」は日本人が作った言葉なので、タイでは通じません。気をつけてください。
カオパット
カオパットは、タイ定番の料理です。
カオは(米)、パットは(炒める)を意味します。
中国のチャーハンと同じ作り方で強火で、米と一緒に玉ねぎや卵、カイラン菜などを炒めます。味付けには、オイスターソースや塩コショウです。味付け自体は、ちょっとあっさりめになっています。
ライムや唐辛子入りのナンプラーを使います。店によっては、タイのレモン・マナオが使われる事もあります。カオパットは、自分好みに味付けができるのが特徴です。
カオパットが食べられるところは、食堂や屋台、それにフードコートと様々です。店によっては、味やトッピングに違いがあるため自分好みのカオパットを探してみるのも楽しいです。
ただ、カオパットを注文する際には注意が必要です。それは、カオパットだけでは注文できない事です。具材によってカオパットは名前が変わります。
たとえば、鶏肉の場合は「ガイ」を、海老の場合は「クン」をカオパットの後につけます。
注文する際には、食材の名前をチェックしておくといいでしょう。
カオマンガイ
日本でもポピュラーになりつつあるカオマンガイ。タイでは、有名な料理です。
「カオ」というのは米を、「マン」は油、「ガイ」は鶏肉を意味します。
中国の海南島から伝わったとも言われ、「海南風鶏飯」と表記されている事もあります。
タイ米は鶏肉の茹で汁で炊かれていますが、一緒に炊いたわけではありません。
鶏肉は、別に茹でておいて肉は後からご飯の上に乗せます。
甘辛いソースが特徴です。辛いのが苦手な場合は、ソースは少しづつかけて自分好みに調節するといいでしょう。
ソースは赤トウガラシにニンニクにショウガなどをナンプラーで混ぜ合わせ砂糖を加えたものになります。イメージとしては焼き肉のソースをイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。
パクチーやキュウリがトッピングされています。店によっては、パクチーを使用していない場合もあるため、店に入った時にはチェックしておくのもいいでしょう。
カオマンガイは、食べる時には鶏肉をほぐして、ご飯とソースを絡めて食べます。
トッピングの食材を一緒に食べるのもいいですし、食後の口直しにもいいでしょう。
自分の好きなように食べられるのも、カオマンガイの特徴です。
カオモックガイ
カオモックガイというのは、スパイスの効いたご飯に、やわらかいチキンが入っている料理です。
タイ南部の郷土料理として広まったカオモックガイは、南部に住んでたマレー系のタイ人が作ったとも言われています。
ターメリックやスパイスなどで味付けされたご飯と鶏肉を合わせた料理で、辛さはさほど感じません。辛いのが苦手だという人にとっても食べやすい料理です。大人も子供も、美味しく食べれるのではないでしょうか。
ご飯(カオ)、覆う(モック)、鶏(ガイ)という意味で、日本風に言えばチキンライスのような感じです。カオモックガイ自体の味はとても薄いのですが、食べる時にはお好みでタレをかけます。タレは、甘酸っぱいものや辛いものまで様々なので自分に合った味付けを楽しめます。
食欲をそそるいい香りと、食べ応えのあるお肉とライス。ライスの色は黄色ですが、この黄色はターメリックによるものです。ターメリックというのは、カレーなどにもよくつかわれているような香辛料で、肝臓機能の上昇や、美肌効果があると言われています。
特徴としては、ご飯で鶏肉を覆い隠すという盛り付け方です。ドーム状のご飯を崩すと、中から柔らかな鶏肉が出てきます。店によっては、ご飯で覆い隠さないところもあるなど見た目も味もバリエーション豊かなので、店による味の違いも楽しめます。
食堂や屋台などで簡単に食べる事ができるので、ランチや小腹が空いた時にはピッタリな料理です。
カオタンナータン
カオタンナータンとはもち米を平らに潰して揚げたせんべいのようなもので、ナムプリックというソースにディップして食べるタイの宮廷料理となっています。
ディップソースには様々な種類がありますが、このカオタンナータンと一緒に食べるものはココナッツミルクをベースとしたソースが定番で、その中にタマリンドという甘酸っぱいフルーツやにんにく、タイ料理ではおなじみのナンプラーや唐辛子を入れて混ぜて作られます。味わいは甘酸っぱさと辛さを同時に感じることが出来ます。
宮廷料理ということもあり小さい丸状や四角など洗練された見た目に成形されることが多く、使用されるお皿も高級感のあるものであることが殆どで、華やかに盛り付けられたカオタンナータンやナムプリックを目でも楽しめる料理になっています。
ただ庶民的な料理ではないため、食べることの出来る場所が限られていることは注意が必要です。昔から比べると普通のレストランで食べることも可能にはなりましたが、基本的には高級店で食べる料理となっています。
タイで有名な「肉・魚料理」
ムーピン
ムーピンは、タイの屋台ではポピュラーな料理です。味付けされた豚肉を串に刺し、炭火で焼いた料理です。
タイ料理といえば、辛いや酸っぱいをイメージしますよね。
ですが、ムーピンは香辛料を使ってはいません。つまり、辛いのや酸っぱいのが苦手な人でも気軽に食べる事ができるのです。味は、どちらかというと甘くて2本の焼き鳥にかなり近いです。日本人の口にも合いやすいため、タイ料理初心者の人にとってもおすすめです。
お店によっては、味付けも異なるので食べる前にはチェックしておきましょう。ココナッツミルクを使っているところもでは甘みを強く感じるところもあります。甘いのが苦手な場合は、注意する事も必要です。
ムーピンは、おやつやおつまみ感覚で食べられる料理です。ですが、カオニャオと一緒に食べる場合もあります。カオニャオというのは、もち米の事でムーピンの甘い味ととてもよく合います。
屋台で気軽に食べられるムーピンは、もち米と合わせると朝食にもピッタリです。
タイの朝ごはんは、ムーピンにしてはいかがでしょう。
ガイヤーン
タイ東北部の郷土料理として知られるガイヤーンも、タイ料理では人気の1品です。
鶏肉(ガイ)、炙り焼き(ヤーン)を合わせた言葉で日本の焼き鳥にかなり近いです。日本の焼き鳥は、下味に塩と胡椒を振り焼き上げてタレに漬け込みますが、ガイヤーンはタレに漬け込みません。
鶏肉には、ナンプラーなどで下味がつけられ、皮はパリパリになるまで焼かれています。
店によっては、辛いソースをお好みでかけられる店もあり様々な楽しみ方ができます。
そのまま食べる場合もありますが、もち米(カオニャオ)と一緒に食べる場合もあります。おやつやおつまみ感覚としても、軽食としても食べやすい料理です。
屋台や食堂などガイヤーンが食べられる場所は、かなり多いため食べ比べしてみるのも楽しいです。
屋台の場合は、既に焼かれている事もあり注文したらすぐに食べられます。また、もう一度炭火で焼き直してももらえます。
まるごと出てくる事もあるので、一口大に切ってもらうようにすると食べやすいです。
地元でこよなく愛されるお手軽フードは、旅の途中で楽しむといいでしょう。
コームーヤーン
タイ東北部の郷土料理として知られるコームヤーンは、喉(コー)、豚(ムー)、炙り焼く(ヤーン)を意味する言葉です。つまり、コームーヤーンというのは豚の喉肉を炙り焼いた料理なのです。肉汁と辛いソースの相性も抜群。脂が多く、噛めば噛むほどジューシーな味わいが楽しめます。日本人の口にも合いやすいため、観光客にも好まれる1品です。
豚トロを漬け込むタレには、粗挽きコショウや、調味料と混ぜ合わせたものに豚トロを差し込み、よく揉み込みます。6時半ほど冷蔵庫で冷やし、味がしっかりと染み渡ったら炭火で焼き上げていきます。弱火でじっくりと火を通していくと、やわらかく、ジューシーな焼き上がりになります。
コームーヤーン自体に味はついているのですが、ナムジムジャオというタレにつけて食べるのが一般的です。
ナムジムジャオは、甘酸っぱくて辛味があるのが特徴的です。
タレは、店によっても違いがあるためそれぞれの味を堪能するのもいいでしょう。
コームヤーンはくせのない料理なので、食べたことがない方でも抵抗なく食べやすい料理でもあります。
屋台や食堂、更にはフードコートなどで気軽に食べられます。小腹が空いた時はもちろんですが、お酒にもよく合うのでおつまみ感覚で食べるのもいいでしょう。食堂などで食べる時には、生野菜が一緒に添えられている事も多く濃い味のコームーヤーンとサッパリした野菜の味とのバランスを楽しむ事ができます。
トートマンプラー
トートマンプラーとは魚のすり身とハーブ、調味料などを混ぜ合わせ、丸めたり平たく伸ばして成形したあと、油できつね色になるまでじっくりと揚げた料理で、日本でいうさつま揚げとよく似ています。
魚のすり身に入れられている調味料の中には唐辛子やナンプラーが入っているため、タイ料理らしいぴりっとしたスパイシーな味わいを楽しめます。ハーブが混ぜられている割にはあまりクセが強くないこともあり、タイ料理があまり得意ではないという方でも食べやすいというのが特徴の一つとなっています。
トートマンプラー自体に味がついているのでそのまま食べても美味しくいただくことは出来ますが、甘めであったり酸味があったりする多種多様のタレを付けて食べることが一般的です。特にきゅうりとの相性が良く、つけダレ(スイートチリソースなど)に添えられている場合は出来るだけ沢山乗せていただくと良いでしょう。
地元の人からもよく親しまれている料理の一つなので、どこの料理店でも必ず置いてあります。
ナムプリック
ナムプリックとは唐辛子やにんにく、エシャロット、ライム果汁などをすり潰して作られるペースト状のディップ料理で、主に野菜や魚などに付けて食べたり、ご飯にかけたり、スープなどの味付けに使用したりと食べ方も様々です。
ナムプリックはタイの家庭料理ということもあり多くの人に愛されていますが、味わいは店ごとに異なっており、種類自体もかなり豊富です。一般的にはすり潰す割合こそ違ってもペースト状であることが殆どですが、形態自体も特に定まってはおらず中には粉末状(ナムプリックナローク)のもの、ひき肉とトマトを混ぜて煮込んだミートソースのようなもの(ナムプリックオーン)などもあります。
カピというエビや小魚の発酵食品が入っているためにクセが強く、また辛味も強いものが多くありますが、辛味に関しては地域によって大きく差異があり、北部ではなく中央部のものであれば比較的穏やかな味付けのものが食べられます。辛いものが苦手な人は十分に注意してください。
タイで有名な「野菜料理」
ソムタム
ソムタムはタイの東北部イサーン地方の郷土料理であり、「ソム」はすっぱいを、「タイ」は搗(つ)くという意味があります。
このソムタムは、日本でいうサラダであり、さっぱりとした味が特徴であり、ヘルシーです。このソムタムの具ですが、パパイヤが入っています。
日本では果物として扱われるパパイヤですが、タイでは野菜として広く食べられています。
パパイヤといえば甘くてやや癖のある味が特徴ですが、それはパパイヤが熟しているので、そうした味になります。ソムタムでは、まだ熟していない、青々した状態のパパイヤを切って入れるので、歯ごたえが良いですし、甘いという感じがしません。
このパパイヤをスライスにして切り、ライムとナンプラー、砂糖を入れることで味付けしています。この調味料を考えるだけで甘酸っぱい感じが想像できるのではないでしょうか。
さらにインゲン豆とトマトを入れて、ピーナッツや干しエビを入れることもあり、かなりおいしいですし、さっぱりした味が実に爽やかです。
とはいえソムタムには幾つかの種類があり、アヒルの卵や麺が入っているものもあり、どれも満足できる味です。
サラダなので火を使うこともなく、すりおろしたり混ぜ合わせたりするだけなので本当に簡単に調理できます。
タイ全域で広く食べられており、代表的なタイ料理のひとつと言えるでしょう。
屋台でも売られており、味付けの違いなどからたくさんの種類があるようです。
簡単に作れておいしく、材料も安いためにタイ全土に広まったといわれています。
海外では野菜不足になりやすいです。積極的にとるようにしましょう。
本場のものは日本人には辛すぎることも多いようなので、タイで食べる際には気を付けてくださいね。
カオヤム
タイ南部を中心に愛されるカオヤムは、米(カオ)、混ぜる(ヤム)を合わせた言葉で日本風に言えばライスサラダです。
レモングラスやザボン、生もやしなどとご飯を混ぜて食べます。
ハーブや野菜が綺麗に混ざり、見た目も華やかで食欲をそそります。
そして、タイ南部の調味料であるナムプードゥーをかけるのが特徴です。ナムプードゥーとナンプラーは同じでは?と思う人もいるでしょう。実は、この2つには明確な違いがあります。
ナンプラーというのは、上澄みだけを使ったものです。ですが、ナムプードゥーは魚の肉も使っているため癖のある香りがします。
あえて、ナンプラーを使用して初めから魚の臭いを抑えているお店も多く、ナムブードゥーのように深みと旨味がある調味料を使用せず、カオヤムを提供しているお店もあります。
ご飯やハーブ、それに野菜などとこのナムプードゥーの香りと味が絶妙なバランスで混ざり合い個性的なライスサラダが出来上がります。
そして、このカオヤムはどこでも食べられるわけではありません。タイ南部、または南部料理を扱う店で食べる事ができます。
多く頼んで、友人や家族とシェアしながら食べるのにも向いている料理です。
ヤムウンセン
ヤムウンセンとは春雨と野菜、魚介類、豚肉のミンチなどが混ぜられた酸味のある春雨サラダのことです。
具に使われる魚介類はエビやイカが多く、野菜は玉ねぎやセロリなどが使用されていることが多いです。それらを春雨と共にナンプラーやライムなどの調味料と一緒に和え、最後にその上へパクチーを乗せて完成する料理です。
春雨を茹でてそのまま水などで冷やすことなく材料と和えるため、他のサラダと比べて生暖かいままで提供される少し珍しいサラダとなっています。
味は砂糖なども調味料として使用されているため、甘味と酸味が程よく混じり合っていて、甘酸っぱさの中に確かな辛味も存在しています。
基本的な味となる甘酸っぱさはどの店も同じですが、辛味は店ごとに異なっており、店によっては非常に辛味が強いものもあるので、辛いものが苦手な方は十分に注意が必要です。
屋台や食堂など様々な場所で気軽に食べることの出来る料理ですが、観光客向けのお店を選ぶなどの事前調査が必要です。
ポピアソット
ポピアソットは、簡単に言えばタイ風の生春巻きです。
屋台でも食べる事はできますが、食堂やレストランでも多く出される定番メニューです。
パクチーやキュウリ、エビ、そして春雨などが包まれた半透明の料理は見た目も鮮やかです。
食べる時には、スィートチリソースなどを絡めて食べます。スィートチリソースは、名前の割には辛味が強いので子供や辛さが苦手だという人はソースをかけすぎないようにしましょう。
このポピアソットは、元々はベトナム料理でした。それが、タイで進化したのがポピアソットです。
ベトナムの生春巻きとの違いは使用されている皮です。ベトナムでは、水で戻したライスペーパーを使用しています。ですが、タイでは揚げ春巻きに使用する皮を使っています。ベトナム出身の人が多い地域では、ライスペーパーを使っているところもあるので好みで選ぶといいでしょう。
なかには、きゅうりやレタス、にんじん、パクチー、春巻き、エビなどが入っています。それをスイートチリソースにつけて食べます。食べ方も日本と同じですね。シャキシャキした新鮮な野菜、ぷりぷりのエビに、スイートチリソースの相性がばっちりです。
ポピアソットは、他の料理とも合わせやすい料理なのでランチやディナーの時などに最適です。
タムテン
タムテンは、タイの伝統的なサラダで、主にきゅうりを用いて調理されます。この美味しいサラダは、イサーン地方の名物、ソムタム(青パパイヤのサラダ)と関連が深いとされています。ソムタムはスパイシーな特徴を持ち、タイ全土で愛されていますが、タムテンもその風味豊かな一品として注目されているのです。
タムテンの独特な風味は、使われる調味料に由来します。タイ料理の基本である唐辛子やにんにくに加え、プラーラーという独特の発酵調味料が使用されます。このプラーラーは、魚を米粉とともに塩漬けにして発酵させたもので、独特のクセがあります。そのため、発酵食品に慣れていない方は、ナンプラーという魚醤での味付けをオプションで選ぶことができます。
また、タムテンには甘口のタイ風と、塩味と独特の風味を楽しむイーサン風の2種類の味付けが存在します。多くの店舗ではイーサン風が主流となっており、特有の調味料を使用するため、初心者には難易度が高いかもしれません。しかし、タイ料理愛好者や珍味を求める冒険心豊かな方には、その魅力的な風味が絶対的なおすすめポイントとなります。
タムテンは、タイ料理の奥深さを感じさせてくれる絶品サラダ。ぜひ一度、挑戦してみてください。
タイで有名な「麺料理」
パッタイ
タイ料理の中で、パッタイは、いわば日本でいう焼きそばのようなものです。屋台料理であり、炒めて調理していきます。
パッタイは、実は正式な名称はもっと長くて「クイティオ・パッ・タイ」と言いますが、長いので短くしてパッタイと呼ばれています。
エキゾチックな味わいで日本人にも人気の料理です。
タイのライスヌードルを鉄鍋で炒める料理であり、具として入れるのは、卵、豆腐、ニラや鶏肉、もやし、ニンニクなどで干しエビが入ることもあります。麺はどちらかというともちもちしており、食感はなかなかのものです。
タイ料理といえば辛いというイメージが強いですが、このパッタイは辛くないので、日本人におすすめの料理です。
そして生野菜が多くトッピングされることで、ヘルシー感満載であり、女性にも嬉しい料理の1つになるでしょう。ちなみにパッタイのライスヌードルは、ベトナムのフォーととても似ています。
卵は一緒に炒めたり、お店によってはオムレツのように包まれて出てくることもあるようです。
パッタイの独特の酸味は砂糖と酢とナンプラーそして「タマリンド」という木の実のペーストが本場のタイでは使用されています。
干し柿に梅干しの酸味を加えたような味だそうで、一度食べるとクセになってしまう人もいるようですよ。
パッタイ以外にも隠し味としてカレーやスープに入っていることもあります。
タイ風焼きそばであるパッタイは、屋台やレストランで有名な定番の料理であり、リーズナブルでかなりおいしいです。
カオソーイ
タイ北部で親しまれているカオソーイは、レッドカレーにココナッツミルクが入ったカレースープに茹でた麺と揚げた麺とを入れた料理です。日本的に言えば、タイ風のカレーラーメンというイメージです。
ミャンマーから伝わったとされていて、主に屋台で食べる事ができます。
麺は、小麦粉で作られた平打ちのバミー麺が使われています。
一般的なトッピングとしては、からし菜の塩漬けや赤玉ねぎ、唐辛子、ライムです。イスラム教徒が多いタイでは、豚肉が使われる事はなく鶏肉か牛肉が使用されています。トッピングは、店によって違うため全て同じではありません。
また、トッピングは別皿で出てくる事もあります。
濃厚でクリーミー、それでいて後味はスッキリしていて日本人にも馴染みやすい味です。
カレーとハーブの味と香りが混ざり合っていて、独特の風味を出していて癖になる人も多くいます。
ランチや小腹が空いた時には、タイの屋台でこの味を堪能してみましょう。
クイッティアオ
タイで有名な麺料理といえば、クイッティアオです。
日本で言えば、ラーメンやうどんのような感覚です。
その特徴は、何といっても。数の多さです。クイッティアオは、麺とスープ、具材を自由に選べます。
麺は、米や小麦を使ったものから春雨を使用したものまで多種多彩です。そして、スープも醤油ベースのものやトムヤムクン風のものまであります。また、汁がないタイプもあるため気分次第で、様々なバリエーションが味わえます。
麺とスープを決めたら、そこに豚肉や鶏肉などを乗せて更にパクチーなどの薬味を上に乗せたら完成です。テーブルの上には、ナンプラーやお酢、砂糖などが置かれているため自分の好みの味を微調整する事も可能です。
選び方によっては、全く違う味を楽しめるのがこのクイッティアオの最大の魅力です。
屋台や食堂、更にはフードコートでもクイッティアオを食べる事ができるので困る事はありません。
好みのクイッティアオを探してみるのも旅の醍醐味です。
バミー
バミーとは小麦粉で作られた中華麺で、スープありのものとなしのものと二種類あります。
スープありのものは「バミー・ナーム」と呼ばれ、やや薄味の塩ラーメンのような味わいで、肉団子やワンタンなどの具が乗せられています。お店によって味が異なり、辛いものもあれば辛くないものもあります。卓上調味料(ナンプラー、砂糖、粉唐辛子、酢など)が置かれているので、それを使用して自分好みの味に調整して食べるのが一般的です。
スープなしのものは「バミー・ヘーン」と呼ばれ、麺とタレを絡ませたいわゆる混ぜそばのようなもので、麺の上にはスープありのものと同じく肉団子やワンタンなどの具が乗せられています。スープありのものと比べて例外はありますが、基本的には辛くないものが多いというのも特徴の一つです。
どちらも屋台や食堂などで取り扱っている場合が多く、テイクアウトも可能となっているので、気軽に食べることの出来る料理となっています。
タイで有名な「スープ・カレー料理」
トムヤムクン
タイ王国の料理として、日本でも大人気のトムヤムクン。世界の3大スープの1つです。
煮る(トム)、ヤム(和える)クン(エビ)を合わせた名前で直訳すると「エビ入りのトムヤムスープ」となります。
そして、トムヤムクンは大きく2種類に分かれます。サッパリとしたナムサイと、ココナッツミルクで濃厚でクリーミーにしたナムコンです。
エビが豊富にとれる地域で、スパイスや唐辛子で作ったスープがその原点と言われています。
レモングラスやパクチーなどが唐辛子と混ざり合い、辛くて酸っぱいのが特徴的です。
タイでは屋台がたくさんありますが、トムヤムクンを出しているところは多くはありません。食べたい時には、食堂やレストランで食べるようにします。
食べる時には、器は手に持たないで食べるようにしましょう。また、具材はエビのみでハーブなどは残してもマナー違反にはなりません。
また、現地ではトムヤムクンに麺を入れて食べる事もあります。
トムヤムクンヌードルの専門店もあるほどです。現地では、日本とは違う楽しみ方もいいのではないでしょうか。
タイスキ
タイスキとはタイで「スッキー」という愛称で親しまれている鍋料理です。
日本の「すき焼き」に名前が似ており、実際その呼称を元にした名前ではありますが、調理方法は全く違い、どちらかと言えば水炊きや寄せ鍋などに近い料理となっています。
具材に制限はなく、魚介類や肉類、野菜などの好きな具材を一口大に下ごしらえし、スープを沸かした鍋の中に加えて水炊きのように煮込み、火が通ったところでタレを付けて食べるのが一般的です。
このつけダレは各店で工夫がこらされており、お店ごとに味が違っています。タレと一緒ににんにく、ライム、プリッキーヌ(緑色の唐辛子)がついてくるので、自分好みに味をカスタマイズして食べることも可能です。
具材をすべて食べ終わったあとは日本の鍋料理と同じく、具材の旨みの溶け込んだスープを使ってシメの一品も楽しめます。ご飯をいれて雑炊風にすることが多いですが、その他にもうどんやラーメンなどの麺類があります。
プーパッポンカリー
プーパッポンカリーとはカレー風味の炒めもののことです。
「プー」はカニのことを意味しており、その名の通りカニを使用した料理となっています。
見栄えの良い殻つきの立派なカニが使われることが一般的で、中には殻ごと食べられるソフトフェルクラブを使用しているお店もありますが、殻の付いていないむき身を使用したものを希望する場合は「ヌアプーパッポンカリー」と注文します。
ぶつ切りにしたカニの身をカレー粉とチリインオイルなどで炒め、ココナッツミルクを入れた溶き卵を加えて卵とじにしています。卵のふわふわ感を出すため、大量の油を使用して作られているものが多くあります。
唐辛子なども使われていますが、ココナッツミルクや鶏卵など辛味をマイルドにしてくれる食材も同時に使用されているため、辛さはそこまで強くなく、寧ろカニの身の甘さを引き立ててくれる程度に収められていることが殆どのため、辛さが苦手な人でも食べやすい料理となっています。
マッサマンカレー
タイ南部から広まったとされるマッサマンカレー。一説によると、アラブの商人がもたらした料理とも言われています。マッサマンというのは、「イスラム教徒」という意味です。
タイカレーの1つでココナッツミルクやピーナッツを使用した辛味と甘みを一緒に感じる事ができるカレーです。
肉は、鶏肉や牛肉が使用される事が多く肉がホロホロになるまで野菜と一緒に煮込まれています。イスラム教徒達から広まった料理のため、豚肉は使われません。そして、カルダモンやシナモン、クローブなど多種多様なスパイスを具材などと一緒にじっくり煮込むのが特徴です。また、パームシュガーが使用されていて、まろやかな甘みもするため辛いのが苦手な人にも食べやすい料理です。
クリーミーさもありながら、スパイスもきいていてバランスのいいカレーといえるでしょう。ほかのタイカレーと比べても、辛さは控えめなので、辛いものが苦手な方でも大丈夫ではないでしょうか。
同じマッサマンカレーでも作り手の塩梅によってスパイスの調合なども変化してくるそうですので、同じマッサマンカレーでもさまざまな味を試すことができます。
かつて、アメリカの情報サイト「CNNGo」では世界でもっとも美味しい食べ物の1位に輝いたほどのタイの絶品料理。タイを訪れた時には、その不思議でコクのある美味しさを堪能してみてはいかがでしょうか。
まとめ
タイ旅行したら、ファストフードや日本食を探すのではなく、タイのソウルフードを堪能することをおすすめいたします。
タイのサラダであるソムタム、そしてタイ風焼きそばであるパッタイ、さらには、日本の定食のようなガパオ、この3つは、日本人が好みやすい味付けであり、普通においしいと感じれる料理ですので、是非食べてみましょう。
旅行中は、なにかと野菜不足になりやすいですが、この3つの料理はバランスよく野菜を食べることができるので、ヘルシーでありおすすめです。
まだまだコロナの影響が各地にあるのは否めませんが、直行便で約6時間で行けるタイですので、是非本場の味を現地で味わってみたいものですね。
そして日本にもたくさんのタイ料理店がありますので、本場の料理は辛すぎるという方やタイまで行けないという方は、日本人好みにアレンジされた日本のタイ料理もお試しくださいね。
皆さんがタイ料理をもっと好きになっていただけたら幸いです。
どこに行ってもいいんです。
便利でストレスフリーな体験をお楽しみください。